著作権…

以前もこのコーナーでご説明した”音楽著作権”ですが。
なかなかお役に立っているようで。
「アールミュージックのHPを見て、初めて著作権の存在を知った」っていうお客さんもおられたぐらいです。
(普及活動費くれよ、JASRACさん)
ただ、まだまだ間違った情報を信じ込んでいる方も多いのが現状。
そこで、今回は”よくある著作権についての間違い”を検証していきましょう。
それでは・・・

ディズニーの曲は、著作権料が高い


よく聞きますねぇ、この話。
ただ、これはCD制作の場合の著作権料ではありません。
CDなどの録音物を制作する場合の著作権料は、誰の曲であろうと、一律に同じ計算式で算出されます。
おそらくこのガセネタは、ビデオを制作する場合の著作権料と混同しているんだと思います。
ビデオやDVDなどの映像ソフトの制作の場合は、楽曲の著作権所有者の”指値”で金額が決まる場合があります。
録音物の場合は、JASRACに委託している楽曲がほとんどですので、”権利所有者の指値”というのはほとんどないんですが、 映像の場合は、割とよくあります。
で、ディズニー関係は、確かに高いです。
制作本数(枚数)にもよるんですが、DVD100枚制作で○十万とか、そんな次元です。

音楽著作権は、全部JASRACが管理している


そうだったら、手続きも楽でいいんですが。
実際はそうでない場合もあります。
”専属曲”というジャンルに該当する楽曲は、JASRAC以外の権利所有者に直接コンタクトを取って、許可を得、使用料を支払う必要があります。
レコード会社だったり、出版社だったり、作者の遺族だったり・・・
この場合も上記の映像ソフトと同じで、先方の言い値を支払う必要があります。
その前に、収録を許可してくれるかどうかの審査がある場合もあります。
”どういう種類のCDになるのか?””販売先は?””いくらで販売するのか?”などなど、細かい質問に答えないといけないことも・・・
制作しようとしている作品の中にこの”専属曲”が出てきたら、ま、運が悪かったと思ってあきらめてください。
(な、何を・・・?)

「もう請求書が来て、支払い済みやで〜」


CD制作の打ち合わせの際に、ときどき聞くセリフです。
CDなどの録音物制作に関して、JASRACから請求書がくることは、まずありません。
あなたがよっぽど違法コピーの制作・販売で名を知られていない限り。
「請求書が来た」
それは”演奏権使用料”についての請求です。
録音物の制作とは関係なく、著作権のある楽曲を演奏することにも使用料を支払う義務があります。
例外として支払う必要が無いのは、下記の条件をすべて満たした場合だけです。
1:入場無料
2:非営利組織・団体が主催
3:出演者にギャラが出ない(交通費・宿泊費はOK)
どういうわけか、JASRACはどこでどんなコンサートが開催されるか、KGBのエージェントのように監視しています。
(たとえが悪い?)
「お、来月こんなコンサートがあるぞ!」と、発見されるとすぐに内容を調査して、上記の3つに該当していない場合はすぐに請求書が送られてくるようです。
演奏権使用料を払った後でCD制作の著作権料を払うのは、なんか二重取りされてるみたいで気分が良くないのは分かりますが。
だからってうちに当たらないでくださいね・・・
こっちはこれで儲けがあるわけじゃないんで。
(いや、ときどきムッとしてるお客さんもいるんですよ)

ロゴをやたらあちこちに・・・


お客様が制作されたデザインを確認していて、ときどき出会うんですが。
ジャケットにもバックインレイにもレーベルにも、とにかくあちこちにJASRACのロゴを配置してあることがあります。
←こんなヤツです。見たことありまよね?
ま、”JASRAC好きなんや!”と言うのならそれもまた良し、ですが。
実際にこのロゴを表示しなければいけないのは、レーベル(盤面)だけです。
あとは、バックインレイ(でなくても、とにかくケースの外側ですぐに目に付く場所)に、許諾証紙を貼り付ける必要があります。
←これもよく見かけると思います。
国内のJASRAC認定工場で、プレスする場合はこれが免除されますが、それ以外の工場でプレスしたり、CD-Rで制作する場合は、このシールを必ず貼付しなくてはいけません。

電話の応対がなっとらん!
なんで金払わんとアカンのじゃ!
邪魔くせぇ〜〜!
オレは阪神ファンじゃない。
と、まぁいろいろ事情(?)もおありでしょうが。
以前も書いたように、良い曲作った人には、それ相応のお礼をしましょうよ。
その楽曲の素晴らしさを認めているからこそ、演奏・録音するわけですから。


ご不明な点がございましたら、JASRACホームページで調べてみるか、
弊社担当までお問い合わせください。
それでは清く正しい音楽制作を!
(大きなお世話だな・・・)

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